2012年4月30日月曜日

痛いニュース(ノ∀`) : 「私が人脈持ってる人間だとわからないの!?」…吉本ばなな氏のエッセイを紹介したサイトが話題に - ライブドアブログ


それが成功する人のつかみというもので、本屋さんに行けばそういう本が山ほど出ているし、
きっと経営者とか店長とか名のつく人はみんなそういう本の一冊くらいは持っているのだろうが、
結局は本ではだめで、その人自身の目がそれを見ることができるかどうかにすべてはかかっている。
うまくいく店は、必ずそういうことがわかる人がやっているものだ。

そしてその瞬間に、彼はまた持ち込みが起こるすべてのリスクとひきかえに、その人たちが
それぞれに連れてくるかもしれなかった大勢のお客さんを全部失ったわけだ。
居酒屋で土曜日の夜中の一時に客がゼロ、という状況はけっこう深刻である。
その深刻さが回避されるかもしれない、ほんの一瞬のチャンスをみごとに彼は失ったのである。
そして多分あの店はもうないだろう、と思う。店長がすげかえられるか、別の居酒屋になっているだろう。
これが、ようするに、都会のチェーン店で起こっていることの縮図である。
それでいちいち開店資金だのマーケティングだのでお金をかけているのだから、もうけが出るはずがない。
人材こそが宝であり、客も人間。そのことがわかっていないで無難に無難に中間を行こうとしてみんな
失敗するのだ。それで、口をそろえて言うのは「不況だから」「遅くまで飲む人が減ったから」「もっと
自然食をうちだしたおつまみにしてみたら」「コンセプトを変えてみたら」「場所はいいのにお客さんが
つかない」などなどである。


(中略)
というわけで、いつのまに東京の居酒屋は役所になってしまったのだろう? と思いつつ、二度とは
行かないということで、私たちには痛くもかゆくもなく丸く収まった問題だったのだが、いっしょにいた
三十四歳の男の子が「まあ、当然といえば当然か」とつぶやいたのが気になった。そうか、この世代は
もうそういうことに慣れているんだなあ、と思ったのだ。いいときの日本を知らないんだなあ。
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7 : ウィオラ・ソロリア(岐阜県):2009/08/16(日) 19:06:27.06 ID:sok4yYI0
吉本ばなな(失笑)

12 : アメリカフウロ(千葉県):2009/08/16(日) 19:07:41.92 ID:mn7E7tJ7
長いんだよハゲ

15 : キソケイ(北海道):2009/08/16(日) 19:08:37.56 ID:7+j32d5M
読みづらい

16 : クモイコザクラ(dion軍):2009/08/16(日) 19:08:43.27 ID:pPMFlZDF
単なる親の七光り
とっくに過去の人なのにまだ駄文書き散らしてるのか

19 : ジンチョウゲ(神奈川県):2009/08/16(日) 19:09:37.77 ID:4Xm24f0c
これは本当に吉本が書いたエッセイかよ。ひどいな。

22 : マーガレット(大阪府):2009/08/16(日) 19:10:04.76 ID:HqloiHKn
>私たちのちょっと異様な年齢層やルックス

337 : トベラ(神奈川県):2009/08/16(日) 19:37:52.98 ID:JMVq5t8Z
>>22

うわあ、ぶっさいくだなあ

655 : チリアヤメ(アラビア):2009/08/16(日) 20:02:58.30 ID:gN/Tegla
>>22
本人も言っている通り、確かに異様なルックスだな。

24 : イブキジャコウソウ(北海道):2009/08/16(日) 19:10:43.35 ID:XnSHr6sK
まぁ双方言いたい事は分かる

28 : ボロニア・ピンナタ(長屋):2009/08/16(日) 19:12:00.09 ID:m/ieVvr2
飲食店への持ち込み

事前の断りもなくかー

客目線でもNGだろ

29 : シデ(アラバマ州):2009/08/16(日) 19:12:05.91 ID:HiDWgPiy
まぁ、たしかに店側も頭が固いと思うが、人脈云々は余計だったな。
これで同情する気が失せた。

33 : サイネリア(長屋):2009/08/16(日) 19:12:37.68 ID:+K0xX3JU
飲食店で持ち込みワイン開けちゃ駄目だろ。

35 : ハナモモ(独):2009/08/16(日) 19:13:29.14 ID:JrIc3sm5
持ち込みは行きつけになってからだろ

42 : チャボトウジュロ(関西・北陸):2009/08/16(日) 19:14:12.78 ID:/snjakh0
横暴を押し通すのと人脈に何の関係があるんだ?

45 : ペチュニア(長屋):2009/08/16(日) 19:14:31.81 ID:sqZtJGPY
持ち込みを咎められたことと、自分らの人脈は関係ないと思うけど

46 : アグロステンマ(関西地方):2009/08/16(日) 19:14:50.64 ID:3sKIspZ5
騒動の発端が自分にあるとは考えないのかねえ

50 : オニノゲシ(アラバマ州):2009/08/16(日) 19:15:54.32 ID:D3VUsstV
お金持ってるなら相応のお店行けばいいのに。
チェーンの居酒屋なんかろくでもねぇ奴いっぱいくるから
こういうの許してるとマジ収集つかなくなるんだよ。
こじゃれた飲食店やってる知り合いくらいいるんじゃないの?

53 : ハルジオン(コネチカット州):2009/08/16(日) 19:16:22.82 ID:tvjREhjf
予約した店なら普通は事前に事情を言って話し通しておく

55 : カンガルーポー(福岡県):2009/08/16(日) 19:16:40.16 ID:r0D3QNKn
いや、どっちもどっちだろ
俺が店長なら「いいよ」って言うけど

77 : タチイヌノフグリ(長屋):2009/08/16(日) 19:18:30.65 ID:kiW/akt9
>>55
あらかじめ話し通すくらいの配慮があれば見逃す
コソコソやってたら説教30分コース

56 : クヌギ(東京都):2009/08/16(日) 19:16:40.56 ID:EK+1tml8
自慢の人脈生かして知り合いの店でやればいいじゃん

57 : バーベナ(関東・甲信越):2009/08/16(日) 19:16:46.54 ID:bgIjny/m
それだけの店にしかいけないの?
もっといい店いけるはずでしょ

60 : クモマグサ(東京都):2009/08/16(日) 19:16:59.31 ID:NzcOxbP9
チェーン居酒屋の店長に個別判断求めてる点でばななは世間が解ってない

61 : マーガレットタンポポ(アラバマ州):2009/08/16(日) 19:17:02.88 ID:BPBuN66Z
あらかじめ理由説明しとけよ

64 : プリムラ(中部地方):2009/08/16(日) 19:17:28.44 ID:qJBMa9pK
>「こういうことを一度許してしまいますと、きりがなくなるのです」

まさしく正論
まぁ有名作家様が居酒屋チェーンなんかで飲むとは思わんが
個人経営だろうとそういう融通は店側の好意の上で成り立つって分かれよ

65 : ヤエザクラ(アラバマ州):2009/08/16(日) 19:17:39.41 ID:TydK3ZiV
かなりの人脈を持っている→俺らを敵に回すとどうなるか分かってるんだろうなオイ
こういうことですか

69 : ボロニア・ピンナタ(長屋):2009/08/16(日) 19:18:00.36 ID:m/ieVvr2
>もしも店長がもうちょっと頭がよかったら、私たちのちょっと異様な年齢層やルックスや話し方を見て
>すぐに、みながそれぞれの仕事のうえでかなりの人脈を持っているということがわかるはずだ。

何度読んでもここはヒドイ

70 : バラ(コネチカット州):2009/08/16(日) 19:18:00.50 ID:qEyUTGQw
普通に考えてもNGだろ。
そして人脈云々で印象を悪くするわな。

何より文の書き方が最悪。

75 : 藤(dion軍):2009/08/16(日) 19:18:26.22 ID:JpO2nxzf
長いこと接客関係の仕事をしているが
10年ぐらい前から女性客にこういうのが増えてきた。
昔は年配で出世してる男性客に多かったけど、今はもっぱら女性。

76 : マーガレットタンポポ(関西・北陸):2009/08/16(日) 19:18:29.59 ID:TTbhpMVI
まあこれはしょうがない。愚痴を言うのは
分かるが店主もルール決めてやってるだろうし。

80 : ピンクパンダ(catv?):2009/08/16(日) 19:18:52.54 ID:JMVq5t8Z
どいつもこいつもって感じ

83 : ヤブツバキ(catv?):2009/08/16(日) 19:19:29.69 ID:Ifp1zW+s
がたがた抜かすなら、その人脈とかで店潰せばいいじゃん
泣き言書くなよきめぇ

84 : オオイヌノフグリ(長屋):2009/08/16(日) 19:19:30.87 ID:k1U60GHk
私は偉いのよ
特別扱いしなさい

まで読んだ

嫌な奴だなコイツ

91 : アメリカフウロ(関西地方):2009/08/16(日) 19:20:24.08 ID:7i0ixw5n
この人って作家じゃなかったっけ
こんな駄文書いてるようじゃ底が知れるけど

93 : コブシ(アラバマ州):2009/08/16(日) 19:20:36.96 ID:6oZVn41X
私たちの異様なルックスを見て店長は言った。
まじめな顔で。
「こういうことを一度許してしまいますと、きりがなくなるのです」

こう抜粋すると店長はマトモな人だな

96 : フサアカシア(静岡県):2009/08/16(日) 19:20:48.70 ID:jFJ1ILAU
みごとなまでに自己反省という前提がかけらほどもないな。
ただ、ひたすらこの七光り馬鹿女の自己顕示欲だけが光ってる。

104 : フリージア(関東・甲信越):2009/08/16(日) 19:21:14.61 ID:iI33EiJX
こんなしょうもない人だったんか

107 : スカシタゴボウ(福岡県):2009/08/16(日) 19:21:35.92 ID:k1YcwrCt
てゆーか、バイトの女の子ではなくまず店長に話を通せよ

108 : アグロステンマ(関西地方):2009/08/16(日) 19:21:43.67 ID:3sKIspZ5
作家の先生ってこんなのばっかりだな
編集者が高い給料保証されてるのもそりゃ当然だわ

109 : 雪割草ユキワリソウ(福岡県):2009/08/16(日) 19:21:46.45 ID:iZJyyTPm
つうか、当分外国行って帰ってこれないツレの送別会とかなら、
知り合いのもっと良い店でやってやれってのww
程度が知れるわホントw

110 : サンシュ(catv?):2009/08/16(日) 19:21:50.36 ID:TbL2qiq9
これバイトの子が一番悪いんじゃねえの

115 : クマガイソウ(宮城県):2009/08/16(日) 19:22:31.08 ID:l7VZi9ZE
気持ち悪い女だなぁ

>三十四歳の男の子
ゾッとするわ

119 : エニシダ(千葉県):2009/08/16(日) 19:22:48.38 ID:TJ5KkjPU
三十四歳の男の子っておっさんやないか

120 : ムラサキナズナ(アラバマ州):2009/08/16(日) 19:22:51.77 ID:R8jXcSDH
今はあいつらはOKだったぞ、あそこの店はOKだったぞ
ってねじ込んでくるヤツがいるからだろ
個人経営じゃなくチェーンだったら尚更スルーできない

123 : ボロニア・ピンナタ(長屋):2009/08/16(日) 19:23:05.00 ID:m/ieVvr2
これでOKしたら、人脈とやらで来た連中も又同じことするんだろ
まじで店員が言う通り、キリがないかもな

125 : 水芭蕉(大阪府):2009/08/16(日) 19:23:09.70 ID:TzuzVg8+
まあ、バイトがやってしまった事は店の責任でもあるから
今回だけにお願いしますと一言いってそれで終りにすべきであったな
店内でバイトを叱る行為は論外

ばななの特権意識は鼻持ちならないけど、それは別問題

126 : オステオスペルマム(千葉県):2009/08/16(日) 19:23:10.08 ID:gNCqkTO5
コソコソやってるから怒られたんだろ
しかも飲食店で持ち込みて・・・

127 : オオジシバリ(東京都):2009/08/16(日) 19:23:11.94 ID:gzmgoRsR
は?人脈?それがあれば何してもいいのか?
ルールは守らなければならんよ。
それで気に入らないのなら他の店にいけばいい。

だいたいばななってなんだよ、ばななって?何様だ、こいつ?
オヤジは知ってるがこいつ本人はただの遊民にしか思えん。

129 : シデ(京都府):2009/08/16(日) 19:23:17.57 ID:eML3TcCE
店長もアホ、でもばななはもっとアホ
ワイン持込みいくら〜って決まってる高級店に行ってやればよかった

133 : カンパニュラ・トメントサ(dion軍):2009/08/16(日) 19:23:37.90 ID:+rGCgBUD
それなりの対応を望むのなら相応の店に行けよ
苦言呈されたら頭良くない人呼ばわりなんて馬鹿のやる事

134 : パンジー(コネチカット州):2009/08/16(日) 19:23:48.02 ID:P4kZGaoR
チェーン店居酒屋に酒持ち込みできるわけねーだろアホ

135 : ジンチョウゲ(神奈川県):2009/08/16(日) 19:23:51.04 ID:4Xm24f0c
「あそこ持ち込みOKだよ」
なんて触れ回られたらたまらない

2012年4月28日土曜日

オンラインヘルプ - IbukiTenEdit2


ibukiTenCEdit2は自動点訳機能を備えた点字編集エディタです。自動点訳システムibukiTenCシリーズのibukiTenCEditの後継を目指して開発を進めています。

※点訳エンジンは従来のibukiTenCシリーズと同様のものを使用しています。

前モデルのibukiTenCEditに比べて以下のような点で優れています。

  1. コピーアンドペーストの対応
  2. ある程度長い文章を点訳する際の速度低下の解消
  3. タブ切り替えにより複数の文章をひとつのウインドウで処理できる
  4. 入力した文字列を即時点訳して表示可能

ibukiTenCEditで行えたことのうち、現バージョンではいくつかの機能が省かれています。

  1. 点字プリンタ・点字ピンディスプレイの対応
  2. 紙への印刷
  3. 一部のファイル形式への対応
  4. 6点入力
  5. ユーザー辞書の編集
  6. 点訳結果の点字での表示

これらの機能は今後のバージョンアップで対応することを検討しています。

正式版を公開する前の試用版という位置づけであり、ユーザーの皆様に使っていただくことで各機能の評価・不具合の解消を行うことが目的のバージョンです。

このバージョンは開発途上であり、実装を検討しているすべての機能が使用できるとは限りません。重大な不具合が存在する可能性もあるため、安定した動作を期待して利用したい場合はibukiTenCEdit2ではなく、ibukiTenCEditのご利用を推奨します

また、今後のバージョンアップによって過去のバージョンで作成したファイル、アプリケーションの設定などに互換性が無くなる場合もあります。これらの点についてご理解いただいた上でお使いください。

ibukiTenCEdit2に関するご要望・不具合などのお問い合わせは随時受け付けています。ibukiTenC公式サイトの掲示板もしくはメールフォームよりお問い合わせください。

インストールはダウンロードしたファイルを解凍し、任意の位置に置いてください。

注意:ibukiTenCEdit2のご利用には.NET Framework 2.0のインストールが必須です。本ソフトウェアを実行する前にインストールしておいてください。(詳しくは下記の動作環境の項目を参照してください。)

アンインストールはibukiTenCEdit2のフォルダごとすべて削除してください。

アンインストールはibukiTenCEdit2のフォルダごとすべて削除することで行えますが、beta2.0.0.0以降では設定ファイルはユーザーディレクトリのApplication Data以下に保存されるため、完全に削除を行いたい場合はその設定ファイル群も削除してください。設定ファイルの削除を行わなくても大きな問題はありませんので、よくわからない場合はそのままにしておいてください。

現在の動作環境は暫定的なものです。今度変更する場合があります。

  1. OS:WindowsXP以上(WindowsXPおよびWindowsVistaで動作確認)
  2. スペック:Pentium4以上のCPU、512MB(Vistaなら1GB以上)のメモリが搭載されたPCを推奨
  3. その他:.NET Framework 2.0のインストール必須(OSにWindowsVistaをご利用の場合は必要ありません)
    WindowsUpdateもしくは以下のurlからダウンロード/インストールを行ってください。
    Microsoft .NET Framework Version 2.0 再頒布可能パッケージ (x86)

ibukiTenCEdit2へのご意見・ご要望・不具合修正などのお問い合わせはibukiTenC公式ページの掲示板もしくはメールフォームより受けつています。

ibukiTenC お問い合わせ

ibukiTenCEdit2は、漢字かな交じりの文章を入力し、自動点訳された結果を校正することで簡単に点訳された文章を得ることが出来る点字編集エディタです。点訳された文章を得るために直接点字を入力したり、分かち書きなどをユーザーがほどこす必要はほとんどありません。

漢字かな交じり文からの自動点訳だけでなく、点訳結果の校正を支援する機能も充実しており、いくつかの編集・校正のコツを覚えるだけでibukiTenCEdit2をより便利に使いこなすことができます。以下では点訳された文章を得るための一通りの手順と、校正を便利にするための機能の紹介を行います。

  • ibukiTenCEdit2を起動します。
  • 原文エディタに点訳したい文章をキーボードから入力します。
  • 入力するたびに自動で点訳が行われ、訳文エディタに点訳結果が表示されます。
  • 点訳したい文章を入力し終えたらメニューバーよりファイル→名前を付けて保存を選択し、BASE形式で保存します。

ibukiTenCEdit2では原文エディタに文章を入力すると自動で点訳が行われ、訳文エディタに点訳結果が表示されます。訳文エディタの内容は原文エディタに文字を入力するたびに更新され、常に最新の点訳結果が表示されます。

ここではキーボードから入力を行いましたが、メニューバーのファイル→開くを実行することでテキストファイルなどから文章を読み込み点訳を行うこともできます。

2012年4月27日金曜日

時の陽炎・短編小説


 ヒマラヤ杉に囲まれた丘の上の厳しい建物を前にしたとき、心細さはひとしお激しくなった。

 厳しい建物にふさわしい古めいた石造りの門柱には、〈○○大学F校舎〉と墨書されたすすけた木の看板がさがっていた。諸田はまっすぐ構内に入っていくことができず、門の前でしばらくうろうろしていた。彼方の玄関の大時計を見るまでもなく、約束の時刻が迫っていることはわかっていた。このまま引き返してしまおうか。いきなりそう思ったが、それではまるで電車賃を払って無駄骨を折りに来たようなものではないか。学校の前まで行って気後れして帰ってきたと聞けば、妻は甲斐性なしのあんたのやりそうなことだと罵るだろう。息子はきっとあのあわれむような薄笑いを浮かべるにちがいない。門の前に� ��どおどと佇み、手の甲で汗をぬぐっている諸田の脇を、数人の学生が談笑しながら坂を降りていった。

 思い切って入っていった。ひどく天井の高い、暗い、威圧的なホールのむこうに、「庶務課」と記された黒い木札が下がっているのを見つけ、その窓口に例の手紙を差し出して来意を告げた。あらかじめ話が通じているのか、あるいは彼と同じ用件のものがもう幾人となくこの窓口を訪れたためなのか、諸田の要領を得ないくだくだしい説明を途中でさえぎって、応対に出た女の事務員は言った。

「ちょっと待ってください。すぐに心理学教室の人が来ますから」

 彼女は電話をかけ、しばらくすると廊下の彼方に白衣の男が姿をあらわした。男は愛想のいい笑みを浮かべながらせかせかとこちらに近づいてきて、か� �り先から諸田にきさくな会釈をした。膝のあたりまである長い白衣が、いかにもなにかの実験に従事する科学者という雰囲気で男を包んでいたが、しかし、そうした雰囲気とはいかにも不釣合いなセールスマンのような如才のない物腰が、諸田をいくらか安堵させた。近づいてみると、男の白衣はひどく着古して、薄汚れた裾がしわくちゃになっていた。縁なし眼鏡をかけて額の禿げあがった、齢がいっているのか若いのかよくわからない男だった。

「諸田賢蔵さんでいらっしゃいますね」

「はあ……」

「お待ちしてました。どうもわざわざご足労いただきまして恐縮です」

「はあ……」

 男は庶務課の窓口にありがとうと声をかけ、ついてくるようにと諸田に言った。いったいどんなことをするのかと諸田は訊� ��た。

「いや、ごく簡単なことだから、なにも心配することはありませんよ」

 詳しい説明はむこうへ行ってからするといって男は歩き出した。

 場所馴れないためか、建物の内部はかなりこみいっている感じだった。二度ばかり廊下をまがり、渡り廊下を渡り、倉庫のような感じの殺風景なべつの建物に入り、階段を降りてさらにもう一度廊下をまがった。渡り廊下から、広いグランドのはるかむこうでラグビー部員が横一列に疾走してパスの練習をしているのが見えた。

 地階の低い天井には大小幾本ものパイプが這い、空気は湿り気を帯びてうっとうしかった。頭がつかえそうな錯覚にとらわれて歩きながら、以前どこかでたしかこれとよく似た場所を歩いたことがあるという思いに諸田はとらわれていた。どこ� ��ったろう……。

 そう、病院かもしれない。総合病院の入り組んだ地下室。肝臓ガンであっという間に死んでしまった兄貴。電話をもらって飛んでいったけれど、臨終には間に合わなくて、兄貴の寝ていたベッドはもう寝具をとりかえられ、なにごともなかったように次の患者の到来を待ち受けていた。看護婦につれられてエレベーターで地下に降りた。絶えず怒っているような口をきくその看護婦も、エレベーターの中ではさすがに殊勝なおくやみの言葉を言ってくれた。しかし地階に着くと、いつも何かに追いかけられているといった小走りの足どりで、迷路の奥へとずんずん進んでいった。あの病院の地下室の廊下も、頭がつかえそうに天井が低く、空調ダクトの太いパイプが頭上を這い、コンクリートがむき出しだった。冷� ��いほどに清潔な病室の白い壁や、塵ひとつ落ちていないリノリュウムの床からは想像もつかない殺風景な場所だった。看護婦は諸田から逃げようとでもするかのようにどんどん進み、独りで抛り出されたらとてもエレベーターのところまで戻れる自信はなかった。幾度目かに廊下をまがると、突然、前方に光が見えた。網入りガラスのはまった鋼鉄のドア。看護婦が横の扉を開け、諸田は入った。そこが遺体安置室だった。看護婦は一礼し、諸田の背後でドアは閉まった。いきなりひとりにされ、諸田はうろたえた。前方のストレッチャーの上に、身体の形を浮き上がらせた白布がかぶさっていた。その手前の小さなテーブルに、花瓶に盛られた菊の花と、青い煙を垂直に立ちのぼらせている短い線香。が、どうしたわけか、家族のもの� �誰もいない。入院患者のパジャマやガウンやらを詰め込んだボストンバッグや大きな風呂敷包みが壁際に置かれてあるというのに。あのときのなぜかいきなり背中に火がついたような焦燥。線香のにおいのなかに感じた死のにおい。仏に掌を合わせることも忘れ、いきなり遺体安置室から逃げ出したくなるほどにうろたえたことを思い出して、諸田は思わず眉をしかめた。

 案内されたのは、保管していた品物をすっかり吐き出してしまった小さな倉庫、といった感じの部屋だった。むきだしの蛍光灯の光がモルタルの壁を白く照らしていた。大学あるいは教室という言葉から諸田が連想していたものとはまるで趣が違う。もちろん学生の姿などどこにもない。左手の壁際に、配電盤のような、あるいはなにかの制御盤のような箱型� �機械が置いてある。一列に並んだおびただしい数のスイッチらしいつまみと、その上のパイロットランプ。黒いダイアルと、電流形か電圧計らしい丸い計器。なにかごちゃごちゃと書いてある表示板。機械の前に古びた木製の机とスチールの椅子。同じ組合せの机と椅子がもう一組、機械のななめ前に置いてある。機械のむこうは嵌めころしのガラス窓になっていて、むこう側からカーテンで覆われている。すぐ横に隣室につづくドア。反対側の壁近くに、古道具屋で見つけたような色褪せた応接セットが置いてあり、肱掛椅子のひとつにいかにも実直そうな四十五六の男が、落ち着かぬ物腰で坐っていた。それが自分と同じ今日の実験の応募者であることは、諸田にもすぐ見当がついた。その男も、なにかの作業場か倉庫のようなこの殺 風景な部屋の様子にあきらかに当惑しているのだ。まったく装飾品などなにひとつとしてありはしない。おや、よく見ると、真正面の壁のやや左寄りに、鏡が一枚嵌め込んである。風呂場の、髭をあたるときに使うような、長方形の、さして大きくはない鏡だ。しかし、この殺風景な部屋の壁に嵌め込まれたただ一枚の鏡は、むしろ見る者に異様な感じを与えた。

 白衣の男は諸田を先客と並んでもうひとつの肱掛椅子に坐らせ、自分は二人と向き合う恰好で前のソファに腰をおろした。

「さて、これで今日の実験に参加してくださる方がそろったわけですから、まず事務的なことをすませて、それからお二人にやっていただくことの説明をすることにしましょう」

〈交通費請求書〉と記された紙片がくばられた。ここへ来� ��までに利用した交通機関と運賃を記入すると、白衣の男は紙片をもって部屋を出ていったが、すぐに戻ってきた。茶封筒が二人の前に置かれた。

2012年4月25日水曜日

桑の葉で健康生活習慣・大人のダイエット【桑家本舗】/新着情報一覧


女性の更年期の悩み 増える内臓脂肪 メタボに注意【産経新聞】

■動脈硬化や糖尿の恐れ 食事は腹七分目心がけ

 閉経を機に増える女性のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)。日本人の場合、欧米のようなBMI(肥満度)30以上の超肥満は少ないとはいえ、遺伝子的にわずかな肥満でも糖尿病になる人が多く、油断は禁物だ。健康維持だけでなく、見た目の美しさを保つためにも更年期の体の変化を理解し、食事や運動など生活習慣を見直すことが大切だ。(平沢裕子)

  [グラフで見る]エストロゲンの低下と女性のからだの変化

 ◆太りやすい時期

 「体重は変わらないのに、おなか周りに肉がついてきたような気がする」。更年期になってこんな思いをしている女性も多いのではないだろうか。

2012年4月24日火曜日

ASK JOHN ENGLISH: ビジネス英語


 Q: I have applied for a job, and they have asked me to provide 'letters of recommendation'. What does this mean?

仕事に応募したんですが、Letters of Reccommendationを提出するように言われました。これは何ですか?

 A: In most Western companies, you must have 'letters of recommendation' or 'references' from your past employer (your old boss).
西欧のほとんどの会社では、過去の雇用者からの推薦状とかレファレンスというのが必要になります。

Usually it is a letter, where your past employer explains:
これらは手紙で、過去の雇用者があなたについて人物紹介をしている内容のものです。

2012年4月22日日曜日

世界一の天才科学者って誰? : Web2ちゃんねる


1 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:04/01/10 20:58 ID:
1番天才的な科学者って誰なんですか??物理・数学・生命科学・・・なんでもいいです。
123 名前:アフォ[] 投稿日:04/06/18 14:26 ID:

250 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/29(金) 01:18:45 ID:
強いて挙げるならば俺かな
159 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:04/07/12 14:31 ID:
俺に決まってるだろ?
352 名前:Nanashi_et_al.[sage] 投稿日:2007/08/17(金) 00:05:01 ID:
案の定「俺」と書き込む馬鹿がいるな
スレタイが「世界一の馬鹿」なら同意してやる
22 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:04/01/12 22:05 ID:

ノイマンで決まりかな

ゲーム理論の基礎作ったり、ノイマン型コンピュータ作った。

21 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:04/01/12 21:51 ID:
ノイマン?経済学者だと思っていたよ。

ジョン・フォン・ノイマン(John von Neumann 1903年12月28日 – 1957年2 月8日)
ハンガリーの数学者。20世紀科学史における最重要人物の一人。
数学・物理学・工学・経済学・計算機科学・気象学・心理学・政治学に影響を与えた。
幼い頃より暗算と語学の才能を見せた。英才教育も受け、能力を伸ばす。6歳で8桁の割り算を行い、ギリシャ語を話せた。8歳で微分積分をものにした。興味は数学にとどまらず、世界史やゲーテの小説などに関しては一字一句間違えず暗唱できた。
クルト・ゲーデルの次に第一不完全性定理を理解したといわれている。水爆の効率概算のためにフェルミは大型計算機で、ファインマンは卓上計算機で、ノイマンは天井を向いて暗算したが、ノイマンが最も速く正確な値を出した。ENIACとの計算勝負で勝ち、「俺の次に頭の良い奴ができた」と喜んだ。ノーベル経済学賞受賞者ポール・サミュエルソンの教科書をみて「ニュートン以前の数学ではないか」と言って笑った。ノーベル経済学賞受賞者ジョン・ナッシュのナッシュ均衡に関する歴史的論文を一瞬見て「くだらない、不動点定理の応用ではないか」と笑った。
ジョン・フォン・ノイマン – Wikipedia

224 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/22(金) 03:41:35 ID:

ノイマンは天才ではないな。超天才。

天才とはアインシュタインぐらいの人をいう。

211 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/19(火) 20:44:48 ID:
アインシュタインは2浪してるカスだろ
208 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/19(火) 20:09:20 ID:
ノイマンは自分をこういっていたようです。
「私は、微分方程式に例えれば、ラプラス方程式であって、
アインシュタインのような科学者はポアソン方程式である」
「私の事を天才と言う人がいるが、周知の真の天才がいる。それは、アインシュタインである。
私自身自分の才能は認めるが天才とはいえない。」
210 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/19(火) 20:18:50 ID:
さらにファインマンは
「つくづく、この年になって思う事は、アインシュタインの偉大さだよ。
独創性と先見性、創造性。彼のそれは真のものさ。
どうやったらこんな事に気づく、・・・というよりは、彼の頭の中では
当然だったのだろうけれども、それを数式に示すのに時間がかかっただけなんだろうけれどね。
俺は天才という言葉は慎重に使うべきと常々思っているんだが、唯一真に言えるというなら、アインシュタイン 彼だけだろうさ。」
216 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/20(水) 21:07:49 ID:
アインシュタインは科学者の頂点だろう。ノイマンは人間じゃないから別枠。
30 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:04/01/13 17:27 ID:
アインシュタインみたいな、科学の根本に関わるような研究はもう出ないだろうな

アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein 、1879年3 月14日 – 1955年4 月18日)
ドイツ生まれのユダヤ人理論物理学者。
20世紀最大の物理学者とも、現代物理学の父とも呼ばれる。特に彼の特殊相対性理論と一般相対性理論が有名。
9歳の時にピタゴラスの定理の存在を知り、その定理の美しい証明を寝る間も惜しんで考え、そして自力で定理を証明した。
12歳のときユークリッド幾何学の本をもらい独習。微分学と積分学も、この当時に独学で習得したといわれている。
彼は常に発明はユニークな発想と考えており、自身を天才であるとはいささかも思っていなかったという。それは彼の「私は天才ではない。ただ人よりも長く一つのことと付き合っていただけだ」との言葉にも表れている。
アルベルト・アインシュタイン – Wikipedia

17 名前:Nanashi_et_al.[sage] 投稿日:04/01/11 01:53 ID:

ウィッテン

89 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:04/03/23 12:04 ID:
スレ読んでねえけど
Edward Witten
反論はゆるさねえ
202 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/19(火) 19:25:24 ID:
ちなみにウィッテンはノイマン以上です
280 名前:糞文系中退君[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 23:41:56 ID:
wikiってびびった。歴史専攻で物理は趣味だったと?
いったん文系面へ落ちたら理系へは戻れないと思ってた自分に取って衝撃的だ
44 名前:Nanashi_et_al.[age] 投稿日:04/01/15 07:42 ID:
ウィッテン

理論物理学者で数学のノーベル賞といわれるフィールズ賞を受賞
弦理論を発展させたM理論を提唱。

エドワード・ウィッテン(Edward Witten, 1951年8 月26日 – )
超弦理論においてM理論を提唱した理論物理学者。現在はプリンストン高等研究所教授。
ブランダイズ大学時代は歴史学を専攻していて物理は趣味として学んでいたが、歴史専攻時代から物理学科の教授の間でも有名なくらい切れ者で通っていた。
物理学者であるが数学最高峰のフィールズ賞を受賞。ウイッテン以上に数学をあやつれる研究者は他にいないという評判である。理論が実証不可能な超高度なものであるため、ノーベル物理学賞はまずもらえないと言われる。
エドワード・ウィッテン – Wikipedia
【ニコニコ動画】天才物理学者ウィッテン1/2

264 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2006/01/01(日) 16:30:44 ID:
ウィッテンも最近は衰えてきたみたいだし、現在の実力となると誰かな?
236 名前:Nanashi_et_al.[sage] 投稿日:2005/07/26(火) 02:47:14 ID:

天才といえばシャノンが思い浮かぶのだが

274 名前:Nanashi_et_al.[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 21:05:55 ID:
情報理論のシャノンだろ。
現社会への影響力は最大だと思われ。でも亡くなられましたが
197 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/11(月) 00:33:02 ID:
地味だけど、4年前に亡くなったシャノン

電気回路・通信ネットワーク・暗号・圧縮アルゴリズム等、
情報系のほとんどの分野で「シャノンの情報量」が使われている。

237 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/26(火) 15:53:37 ID:
確かに。シャノンは人間が"生"のものや"生"の状態からその情報を
"知る"為の方法の一つの形を提示した。そして、人間は決して、生の
情報をそのまま知る事は出来ないという事を数式的に示した。

クロード・シャノン(Claude Elwood Shannon、1916年4 月30日 – 2001年2 月24日)
アメリカの電気工学者、数学者。20世紀科学史における最も影響を与えた科学者の一人である。
情報理論の考案者であり、情報理論の父と呼ばれ情報、通信、暗号、データ圧縮、符号化など現在の情報社会に必須の分野の先駆的研究を残した。アラン・チューリング、ジョン・フォン・ノイマンらとともに今日のコンピュータ技術の基礎を作り上げた人物としてしばしば挙げられる。
クロード・シャノン – Wikipedia

6 名前:[] 投稿日:04/01/10 21:35 ID:
圧倒的な天才はいないかな?
27 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:04/01/13 00:11 ID:
俺の天才のイメージは
・二つ以上の分野で一流の業績あげた人
・当たり外れはともかく、大胆な予想をした人
・人が見向きしなかった分野を開拓した人
29 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:04/01/13 03:32 ID:
チョムスキー
理系の人には知名度高くないかもしれないけれど、これ、絶対。
>>27
全部クリアしてる。
59 名前:Nanashi_et_al.[sage] 投稿日:04/01/26 22:49 ID:
やっぱチョムスキー。
257 名前:Nanashi_et_al.[] 投稿日:2005/07/30(土) 18:19:56 ID:
プログラミング言語はチョムスキーの生成文法で定義され解釈されている。情報技術の飛躍的発展はチューリングよりむしろチョムスキーのおかげだぞ。

エイヴラム・ノーム・チョムスキー(Avram Noam Chomsky, 1928年12 月7日 – )
アメリカ合衆国の言語学者、思想家。マサチューセッツ工科大学教授。
チョムスキーの提唱する生成文法とは全ての人間の言語に普遍的な特性があるという仮説をもとにした言語学の一派である。その普遍的特性は人間が持って生まれた、すなわち生得的な、そして生物学的な特徴であるとする言語生得説を唱え、言語を人間の生物学的な器官と捉えた。
現代の言語学を語る上でチョムスキーの言語理論を避けて通ることはできず、その影響は自然言語研究だけでなくコンピュータ言語や哲学、数学などの分野にも及んだ。
ノーム・チョムスキー – Wikipedia

2012年4月21日土曜日

F・スコット・フィッツジェラルド:崩壊


  • The Crack-up
  • F・スコット・フィッツジェラルド
  • F. Scott Fitzgerald

もちろん人生というものはこれすべて壊れていくその過程なのだけど、その中で劇的な役割を果たす打撃――外部からやってくる、あるいは外部からやってくるように思える不意の大打撃――つまり、そのときのショックを覚えておいて、後になってからぼやいたり、心弱くなったときに友だちに話したりする類の打撃は、ただちに致命傷になるわけではない。打撃にはもうひとつ、内部からやってくるものがある――なにをするにも手遅れになるまで感じられない、もう二度とまっとうな人間にはもどれないと完璧に悟らされてしまうような打撃が。最初に挙げたダメージはすぐにあらわれる――第二のダメージは、ダメージを負ったことを本人でさえほとんど知りえないけれど、ある日まさにとつぜんそれに気づかされる。

このささやかな昔話を先に進める前に、まず一般論を述べさせてもらいたい――第一級の知性とは、精神に一対の対立しあう考え方を保持し、それでいてその機能を失わずにいられるものを謂う。たとえば、ものごとに希望を見いださないでいながら、ものごとを希望ある方向に変えようと心したりとか。この哲学は、はじまったばかりの大人としての人生――ありえそうにないこと、信じがたいこと、ときに「ありえない」ことさえが現実になったころ――そうした人生にはふさわしいものだった。もしあなたになんらかの特技があれば、あなたは人生を支配できるはずだ。人生は知性と努力、あるいは両者の均整の前に、たやすく屈する。成功に満ちた文筆家とは一見ロマンティックな稼業のように思える――ムービースターほどに� ��顔が売れることはないけれど、その名前はたぶんずっと後にまで残る――政治家や宗教家ほどの力を手にすることはないけれど、かれらに比べればある程度他に依存しないですむ。もちろん人間は自分の稼業にいつまでも不満を抱えるものではある――それでも、ぼくに他の職業を選ぶつもりは毛頭なかった。

20年代が進行につれ、とくにぼくの20代は年代に少し遅れる形で進行したのだけど、それにつれて、自分の若いころの悔恨の種――大学でフットボールがプレイできるほどに体が大きくなかった(あるいは、うまくなかった)こと、それから、戦争で海外に出征しなかったこと――は、子どもじみた空想の世界へと解消され、眠れない夜でも、英雄になった自分の姿を空想に弄べば、いつしか眠りに落ちることができた。人生において、重大な問題は時間が解決してくれるように思えた。それにもし問題に修正を加えるのが困難だったとしたら、疲れのあまりもっと一般的な問題を考えられなくなってしまっていただろう。

10年前、人生は主として個人的な問題だった。努力を無益と感じ、しかし奮闘の必要性を感じながら、バランスをとらなければならなかった。敗残の道を避けられないという確信、それでも抱く「成功」への志――そしてそれ以上に、現在に対する過去の圧迫感と将来への激しい情熱との矛盾。もしぼくがこれらのバランスを、ありきたりの患いごと――家庭的なもの、職業的なもの、個人的なもの――に冒されながらもとりつづけることができていたなら、自意識は、やがて重力によって大地に叩きつけられないかぎり、無から無へと飛ぶ矢のように走りつづけたことだろう。

17年間、故意の放蕩と迂遠な暮らしに費やした1年を含め――新たに発生した嫌な仕事と、明日への希望のみとともに、ものごとはそういう具合に進行していった。つらい毎日でもあった、けれども、「49までは大丈夫」とぼくは言った。「それくらいは期待してもいいだろう。こんな生き方をしている人間だからな、それ以上を求めるのは無理さ」

――そしてふと気がつくと、4910年も前にして、ぼくは早くも崩壊してしまっていた。

II

ところで、人間はさまざまに崩壊する。頭が崩壊することもある――このケースでは、決定権があなたの手をはなれ、他人に委ねられる! または体が崩壊した場合、決定権は失われないが、白い病室のみをその世界としなければならない。あるいは神経もまた崩壊する。とある同情に値しない本に登場するウィリアム・シーブルークは、多少の自負心をこめ、映画のエンディングさながらにどのようにして自分が社会の負担になっていったかを語っている。かれをアルコール中毒に導いたもの、というか、かれをアルコール中毒の運命に縛りつけたもの、それはかれの神経体系の衰弱だった。このわたくしはそれほどまでに溺れているわけではないけれど――ここ6ヶ月というもの、ビール一杯以上のアルコールを口にしていない――かれの場合、崩れ落ちたのは神経の反射作用だった――とめどもない怒りととめどもない涙。

その上、人生は波状攻撃にさらされているというぼくの理論に話をもどせば、崩壊は打撃と同時に認識されるわけではなく、認識までの間に猶予期間がもうけられているのだ。

それほど前の話ではないが、ぼくはある名高い医者の診療室で、椅子に座り、重々しい宣告に耳を傾けていた。思い起こせば平静とも見える態度で、当時自分が暮らしていた町での毎日を送っていた。投げやりで、やりのこしたことがどれほど残っているかを考えることもなく、あれやこれやのつけの結果がどうなるかも考えなかった。ちょうど、小説中の人物のように。ぼくには十分保険がかけられていたし、いずれにせよ、ぼくは自分のことの大部分については、自分の才能についてさえも、二流どころのケアテイカーでしかなかった。

だがぼくはその当時、ひとりでいなければならないという、強い不意の衝動を覚えていた。だれにもまったく会いたくなかった。これまで生きてきて、あまりにも多くの人々に会いすぎた――ぼくは社交家としては月並みだったけれど、自己や自分の考え、自分の運命について、さまざまな階級の人間と結びつけて考えてみる傾向があった。ぼくはつねに救い、救われてきた――ワーテルローにおけるウェリントンに帰すべき感情を抱いた朝もあった。ぼくのまわりには不可解な敵、不可譲の友と支えがつねにあった。

だがそのときのぼくは絶対的な孤独を欲し、だから日常的な面倒から隔離されたある種の環境を整えることにした。

それは不幸せな時間ではなかった。ぼくが出向いた遠く離れた場所では人の数もずっと少なかった。自分がすさまじく疲れていることを知った。嬉しかったのは、そこら辺に寝そべって、日に20時間も眠ったりまどろんだりしていてかまわなかったことだ。その合間には強いて何も考えないように務めた――その代わりにリストを作りまくった――作っては引き裂いた、何百ものリスト。騎兵隊長やフットボール選手に都市のリスト、流行歌とピッチャーのリスト、幸せだった時のリスト、趣味、住んだ家、それから軍隊を出て以来購入してきたスーツと靴のリスト(ただし、ソレントで買ったものの縮んでしまったスーツと、何年も持ち歩いておきながら、湿気にやられてしまったパンプス、黄ばみ、糊が悪くなったドレスシャツとカラーは、一度も身につけたことがないわけだし勘定に入れなかった)。それから、ぼくが好意を寄せた女性のリストに、人格的にも能力的にもぼくに劣る連中から馬鹿にされた瞬� �のリスト。

――するととつぜん、驚いたことにぼくはよくなった。

――そしてそれと知ったとたん、古い皿のように割れ飛んだ。

2012年4月18日水曜日


<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=ISO-2022-JP"/></head><body id="readabilityBody" > <p>キラ・ホール</p><hr/> Kira Hall, "Cyberfeminism", in Susan C. Herring (ed.), <i> Computer-Mediated Communication: Linguistic, Social and Cross-Cultural Perspectives</i>, John Benjamins Publishing Company, 1996. <p> 科学技術の発展は思想・哲学の世界にも多大な影響を及ぼしてきた。特にインター ネットをはじめとする、近年のめざましい情報通信技術の発展は、コミュニケーショ ンのあり方を根本的に変えようとしているが、そのことに対する哲学からの統一的な 回答は得られていないように思われる。本稿では、特にインターネットの普及が現代 フェミニズムにいかなる影響を与えているかに焦点をあてて論じているキラ・ホー ルの論文「サイバーフェミニズム」を紹介する。 </p> <p> ダナ・ハラウェイの「サイボーグ宣言」は、科学技術の発展がフェミニズムに及ぼす影響を述べ、新しいフェ ミニズムを予告した新しい古典である <sup>(*</sup></p><p>Haraway, Donna. "A Manifesto for Cyborgs: Science, Technology, and Social Feminism in the 1980s" In K. V. Hansen \& I. J. Philipson (eds.), <i> Women, Class, and the Feminist Imagination</i>. Philadelphia: Temple UP, 1990, 580 - 617.(Repr. from <i> Socialist Review</i> 80. 1985, 65 - 107.)</p><p><sup>*)</sup> 。ハ ラウェイは、人間と機械の間の境界をかすませることは結局男性と女性という分類を すたれさせると主張し、「ジェンダーのない途方もない世界の可能性に対するユート ピア的な夢」を持っていた<sup>(*</sup></p><p>ibid., 610.</p><p><sup>*)</sup>。そして「女神になるよりはサイボーグになりたい」と結 論していた。ハラウェイの夢は、ジェンダーは本質的なものでも男と女という二元的なものでもないというポストモダニズムの理論的 信条から生まれている。ジャクリン・ジータは、この信条は、そこで身体が「再発明」されるコンテクスト上の場所を変えることによっ て男性が女性へ変容することを可能にする、と主張する<sup>(*</sup></p><p>Zita, Jacqueline, "Male Lesbians and the Postmodern Body", <i> Hypatia</i> 7(4), 1992, 106 - 24, 110.</p><p><sup>*)</sup>。この認識は最近ではアメリカの同性愛理論の発展において現れている。現在多くの同性愛団体は、コン ピューターを文化的偶像と考え、それをジェンダー・人種・性的志向の差異を無化するユートピア的媒体として理論化している。 </p><p>こういった新しいコミュニケーション媒体の出現はフェミニズムにも影響を与えてい るが、1990年代はじめに2つのフェミニズムが異なる反応を示している。ホールは2 つをまとめてサイバーフェミニズムと呼び、これらを調停したいと考えている。 </p><ul><li>リベラルサイバーフェミニズム:理論的である。ジェンダーの流動性を強調 する。コンピュータを、男/女、異性愛者/同性愛者を認識しない解放的ユート ピアとみなす。 </li><li>ラディカルサイバーフェミニズム:実践的である。インターネットにおける 男性による性的嫌がらせの存在を理由として、サイバースペースに女性専用の 空間を作るなど、分離主義的な活動を行なう。 </li></ul> <p>  リベラルサイバーフェミニズムのキーワードは、ジェンダーの(抑圧ではなく)平等、(二元主義 ではなく)多元主義、(分類ではなく)流動性、(分離主義ではなく)統一である。 それは技術の洗練と身体抜きのコミュニケーションにヒントを得たビジョンである。 技術の発展が物理的な世界の限界から人々を自由にするということは以前から信じら れてきた。物理的な身体の不安定性についての理論が物理的な男女の分類の不適切性 についての理論に発展した。身体を抜きにした相互交流は、男/女、異性愛/同性愛と いう二分法から人々を解放すると考えられたのである。コンピュータを媒 体とするコミュニケーションではまさにそれが可能であることに注目したのが、リベ ラルサイバーフェミニズムだった。 </p>

2012年4月17日火曜日

ワインの種類|ワインの基礎知識|Tips ワインを楽しむコツ|ワインすき! きっとワインが好きになる


世界にはどんな新酒がありますか?

新酒も色々あります。フランスの場合、代表的なものに、ボージョレ・ヌーヴォーがあります。ドイツの場合、デァ・ノイエ。イタリアの場合、ヴィノ・ノヴェッロ。オーストリアの場合、ホイリゲがあります。

ボージョレとは?

ボージョレ地区はフランス南東部・ブルゴーニュ地方の最南端に位置します。北はマコネ地区に接し、南はリヨン市の北までの、長さ55km、幅12~15kmの地帯です。

貴腐ワインって何ですか?

貴腐ワインとは、貴腐菌と呼ばれるカビの一種が付着したブドウを原料に発酵した極甘口のワイン。ブドウに貴腐菌が付着するとその菌糸がブドウ果に入り込みブドウの粒の水分が蒸発し、甘味が増します。水分が無くなるので、干しブドウ状の様に見えます。この貴腐菌のついた貴腐ブドウを原料に使い、ワインを作ると極甘口の貴腐ワインができます。貴腐菌はボトリティス・シネレアと呼ばれるカビの一種で、ブドウが成熟する前に付着すると病気になります。9月以降のブドウが完熟する時期に湿度の高い気候になると貴腐菌が増殖します。醸造方法は通常のワインと同じですが、ワイン中ではカビは増殖できませんので、貴腐ワインの中には貴腐菌はありません。フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケン・ベーレン・アウス レーゼ、ハンガリーのトカイワインが世界三大貴腐ワインと呼ばれるもので、メルシャンではドゥルト社のソーテルヌ、トーレイ社のトカイワインを輸入しています。白ワインとしては少し色が濃く、品の良い甘味が口の中に広がります。アイスクリームやフルーツケーキ等と一緒にお楽しみください。

マデイラって何ですか?

マデイラ(Madeira)は、ポルトガルの首都リスボンから約850kmにある(モロッコ沖 約640km)大西洋上に浮かぶマデイラ島で造られる酒精強化ワインです。ブランデー添加により酒精強化した後、エストゥファと呼ばれる加熱処理で熟成され独特のフレーヴァーを醸し出します。
マデイラワインは栽培されるブドウ品種により味わいのタイプが異なります。

(1)セルシアル(Sercial):辛口タイプ
(2)ヴェルデーリョ(Verdelho):中辛口タイプ
(3)ボアル(Boal):中甘口タイプ
(4)マルヴァジア(Malvasia=Malmsey):甘口タイプ
(5)ティンタ・ネグラ・モーレ(Tinta Negra Mole):他品種ブレンド用に使用される黒ブドウ品種。辛口~甘口まで幅広い味わいに造られます。

2012年4月15日日曜日

ディスカヴァー社長室blog: あの、怒れる科学者、内部被爆の第一人者児玉龍彦先生と、失われた20年を批判する経済学者金子勝先生が子どもたちと日本の未来のために世に問う! ●干場


あれは、いつのことだったろうか。

3.11後、それまで知らなかったいろいろな科学者の方々をテレビや新聞、書籍でめにするようになった。京大助教の小出さん、NHKの「ネットワークでつくる汚染地図」で知った元理研の岡野博士。。。もちろん、???な発言をする学者もたくさん見た。
ネットでもマスコミでも、原発推進、脱原発、両者から、さまざまな意見が交わされていた。そんななかで、出版社として、「電力危機」や「3.11後の世界の心の守り方」だけでなく、何かもっと発信したいと思っていた。
出版社としてできることはないか?

そうした思いを抱えながら、少しマスコミが静かになった頃のこと。
すでに夏となっていた金曜日の夜、なにげにツイッターを見てみると、さかんにリツイートされているyoutubeがある。で、ふと、リンクをクリックしてみると。...

そこには、「慢心の怒りを込めて」、「国会の怠慢」を訴える科学者の姿があった。
放射能の総量が問題であり、それがとんでもない量になっていること、広島原発の29個分以上になっていること。いろいろな地域での放射能の値。
南相馬に毎週、測定に行くなかでしった、政府のあまりにも無策の現地の状況。
内部被爆のメカニズムと、とくに妊婦や幼児に与えるそのおそろしい影響。

七万人の人が自宅を離れてさまよっているときに、
 国会はいったい、なにをやってるんですか!!!!

感情も露わに、その言葉で終わった約7分の参考人説明は、それまでテレビで観たどの学者のそれとも違っていた。
原発推進とか反対とか、そういうことではなく、純粋に市民の健康被害を案じる学者の姿があった。スマートなその外見からはちょっと意外なほどの強い口調。

2012年4月14日土曜日

第12回インターネット講座


第12回インターネット講座

1998年度 インターネット講座

(99/03/11 更新)

一種のテクストとしてのハイパーテクストの位置づけは?

デジタル的な技術メディアの文化と文字メディアの文化との関係をとりあげてきたこの三回の講義の最後として――そして、このインターネット講座の最終回として――、今回はハイパーテクストをテーマとします。ハイパーテクストは、主に文字を用いているという点で、それ自体確かに一種のテクストのようではありながら、基本的に使われている形態としては技術メディアに基づくものです。[註0a]コンピュータの世界に視点を置いて考える人からすれば、見たところ、それはコンピュータという技術メディアの中に生き残っている、古いメディアとしての「テクスト」のようでもあります。あるいは反対に、「テクスト」の文化の思考様式に根ざした視点からすれば、前々回にもふれたように(→参照)中身としてのテクスト自体 が重要なのであって、それが書物の上にあろうが、コンピュータの画面の上に見るものであろうが、基本的にはかわりはないという考え方も、幅広く見られるものであるように思われます。

 前回の講義ではとりわけ、技術メディアとしての「テクノ画像」と、メディア論的な展開の図式においてその前の段階に位置づけられる「テクスト」との関係に焦点を当ててきました。しかし、今回取り上げるハイパーテクストは、結論からいえば、確かに一種のテクストではあっても、文字通りテクストを「超え」(hyper-)て、新たな段階にあるものとして位置づけることのできるものといえるでしょう。

ハイパーテクスト小史

自明なものであるかのようにハイパーテクストという言葉を使ってきましたが、その簡単な歴史とともに、ハイパーテクストとは何か、ということをまずひととおり概観しておきたいと思います。

厳密な規定や歴史はともかくとして、インターネットを使ってこの講座をご覧になっている人にとって、「ハイパーテクスト」がとりあえずどのようなものかということはそれほど説明を要しないものではないかと思います。要するに、みなさんがふつうにインターネット上で見ている World Wide Web 上のさまざまなテクストの連鎖、例えばクリックして次のページのテクストに移るような仕方で見ることのできるようなテクストの網の目によって成り立っているものがハイパーテクストです。この講義を見ている多くの方は、HTMLをご存じではないかと思いますが、そういった言語を必ずしも用いなくとも、要するにさまざまなテクストが網の目状にお互いに結びつけられて存在していれば、それはハイパーテクストであるということができるでしょう。

*    *    *

ヴァネヴァー・ブッシュの「メメックス」とテッド・ネルソンの「ザナドゥ」

「ハイパーテクスト」という語を最初に用いたのは、シオドーア・ホルム・ネルソン(一般には、テッド・ネルソン)とされています。彼の有名な著書『リテラリー・マシン』[註1]によれば、(これまでのところ私自身、文献として直接名前を出されているのを見たことはありませんが)1965年に発表された彼の論文『複雑で、変化を続ける、非定型な情報のためのファイル構造』 の中でこの言葉が初めて用いられたようです。「ハイパーテクスト」とともに現在広く用いられている「ハイパーメディア」という言葉も、もともとはネルソンによるもので、この同じ65年の論文の中で使われているということです。

1965年にすでにハイパーテクストの構想をもち、さらにその実現に向けて「ザナドゥ」と名づけられたプロジェクト(Project Xanadu) [註2]をすすめていたということは、現在インターネットという形で、これほどまでにハイパーテクストが一般的なものとなり、社会・文化のあり方に対してますます力を及ぼすほどになっていることを考えるならば、驚嘆すべき先見性であるように思われます。しかし、そのテッド・ネルソンの構想に対して、その原型となるような影響を与えているアイディアはさらに1945年にまで遡ることになります。

ハイパーテクストの歴史をたどる上で最初に言及されるその人は、その当時アメリカの戦争技術開発の学術面での最高責任者であったヴァネヴァー・ブッシュです。[註3] 1945年に『アトランティック・マンスリー』誌上で発表した「われわれが考えるように」(As we may think) と題された短い文章の中で、ブッシュは、人間の脳が連想によってさまざまな思考の要素を結びつけていくのと同じような機能をもった、ある仮説上の機械を提唱し、それを「メメックス」memexと名づけています。メメックスの基本的な構想は、相互に連結され、閲覧することが可能なマイクロフィルムによるものであり、資料の閲覧に際してはレバーによる機械的な操作を行うというものですが、それらの資料をデジタル化し、相互の結合と閲覧の操作をコンピュータ上で行うとすれば、それは基本的に現在われわれがコンピュータ上に見ているハイパーテクストであるといってよいでしょう。

ブッシュのアイディアがどれほどネルソンに対して影響を与えるものであったかは、ハイパーテクストが自分自身のアイディアによるものであることをあれほど強調しているネルソンが、『リテラリー・マシン』の中でブッシュの「われわれが考えるように」全文を(もともと発表された『アトランティック・マンスリー』の許可を得て)掲載していることからも推察できます。[註4]ちなみに、彼のホームページでも、ダグラス・エンゲルバートとともにヴァネヴァー・ブッシュについてのページが作られています。(「ハイパーテクスト関連リンク」参照)

ネルソンの構想したハイパーテクストのシステム「ザナドゥ」は、一時期は企業ベースにものって開発が進められ、β版までできたということですが、いまだに実現されていないシステムです。(「ザナドゥ」の基本的構想の見取り図とともに、こういった経緯も『リテラリー・マシン』に紹介されています。) しかしそれでも、ネルソン自身の言葉によれば、直接・間接にザナドゥの影響を受けた重要なプログラムやシステムがいくつもあるようです。ネルソン自身による「プロジェクト・ザナドゥ・ホームページ」に含まれるあるページで、ネルソンは、制作者自身がザナドゥの構想から影響を受けたデザインをもつシステムであることを認めているものとして、

  • Lotus Notes, created by Ray Ozzie
  • HyperWave(tm), created by Hermann Maurer and team
  • MicroCosm(tm), created by Wendy Hall and team (さらにその後継である、Multicosm と WebCosm)

をあげています。

また、制作者自身がそう認めているわけではないにせよ、ネルソンが自分のザナドゥからの影響を直接に受けていると考えているものとして、以下のものをあげています。

  • HyperCard(tm), created by Bill Atkinson
  • Mosaaic(tm), created by Marc Andreessen (under Larry Smarr) [註5]

*    *    *

「ハイパーカード」

これらのうち、ハイパーテクストの展開を考える上で、とりわけ、マッキントッシュ上のプログラムであるHyperCardはきわめて重要な位置を占めているようです。実は、私は基本的にマック・ユーザーではないので、あまりHyperCardについて知らないのですが、それはただ単に、アプリケーションの使い方を知っているかどうかの問題ではなく、昔からのマック・ユーザーにとって、HyperCardが(とりわけハイパーテクストのシステムとして)どのように受け止められてきたかという、体験を持っていないということが大きいのです。

そういうわけで、ここでは、人文系のハイパーテクスト構築に初期の頃から関わってきたランドウの言葉を引き合いに出してみたいと思います。

ほとんどの人々、とりわけ人文系の研究者は、アップル・コンピュータのハイパーカードという形で、ハイパーテクストが全体としてどのようなものかということが捉えられるようになったわけだから、この話を始めるもっとも良い方法には、この特別なシステムにいくつかコメントを加えることも入ってくるだろう。
 ハイパーカードの最初のバージョン(これは多くのマッキントッシュ・コンピュータに無料でインストールされていた)は、他のいかなるプログラムよりも多くの人々にハイパーテクストの使い道を示してくれるものであったが、それが提示するものはほんとうのハイパーテクストではない。そして、それゆえに、このパワーを秘めたテクノロジーがどのようなものであるか、あるいはどのようなものとな りうるかということについて、残念なことに、あまりにも限定された観念を広める結果となってしまった。機能的に優れ、きわめてコンパクトなデータベース・マネージャーであるハイパーカード1.0は、そのネーミングに現れているように、「カード」というメタファーに基づいている。このように「カード」に基づいているということは、確かに電子アドレスブックや他の多くの重要なアプリケーションにふさわしいものではあっても、それぞれのレクシのテクストは、一枚のカードという狭い視野に収まるもるでなければならないということを意味していた。すなわち、その一枚のカードは、たいていのワープロ・プログラムとは異なり、スクロールするフィールドをもっていなかったのだ。さらには、ハイパーテクスト・システムを� ��り出す、他の初期の試みと同様に、ハイパーカード1.0は一度に一枚のカードしかディスプレー上に見ることができなかった。しかしそれによって、著者や読者が、どんどん入手が容易になっていった、より大きなスクリーンを使おうとすることを妨げる結果となり、ハイパーテクストの可能性を大幅に制限することになった。ハイパーカード1.0はまた、単一のカード同士の一方向のリンクに基づいており、その意味で原始的なナビゲーション的支援の機能を提供するに過ぎないものであった。また、他にも、このメディアの完全な能力をテストするための制限がいろいろあった。とりわけ、これにはネットワークで作動するための備えがなかった。[註5b]

こういった引用を行ったのは、初期のハイパーカードがいかにハイパーテクストのシステムとして貧弱であったかを強調するためではなく、逆に、ハイパーテクストの歴史において重要な地歩を占めていたことを確認するためです。というのも、現在日本で出ているハイパーカードについてのいくつかのマニュアル本をみると、狭い意味での「ハイパーテクスト」ではなく、むすろマルチメディアの可能性をユーザーに提供するものとして、とりわけ画像、そして音声に重点が置かれているように思われるからです。「ハイパーテクスト」は広い意味では「ハイパーメディア」と同義に考えることができますから、その意味では、画像や音声が用いられることはまったくおかしなことではないのですが、テクストのリンクのために用いる� ��いうニュアンスは、一般には弱いのではないかという気がします。

ハイパーカードのマッキントッシュ・コンピュータへのバンドルは、当初の完全な製品版のから、Lite版をへて、新たにスタックを作ることが基本的にできないプレーヤ版へと、いわばどんどん衰退していきました。MacOS8からは、一応プレーヤ版がついてはいますが、自分で特にインストールしなければ、もともとは入れられていない状態になっています。いろいろな理由があるのでしょうが、一つの大きな点として、やはりWWWの普及ということがあるようです。

ちなみに、上に言及した同じWeb上のページ[註5]でネルソンは、「もともとのウェブ・プロトコルのデザイナーであるティム・バーナーズ=リーが、1990年頃に着手したとき、われわれの仕事のことを知らなかったというのはほんとうのことである。明らかに彼はHyperCardをそれ以前に目にしており、彼が創作したものは本質的にいってインターネット上のHyperCard(R)だったのである」と述べています。ネルソンのいうとおり、HyperCardがザナドゥから直接の影響を受けているとすれば、結局いまのインターネット上でのWWWも、間接的にザナドゥから影響を受けていることになります。

*    *    *

World Wide WebとHTML

World Wide Webについては、それがどのようなものかいまさら説明するまでもないでしょう。そこで見ることができる「ホームページ」を記述するための言語がHTML、すなわちHyper Text Markup Languageです。自分でホームページを作る人にとっては周知のことですが、HTMLを記述するファイルは単なるテクストファイルであり、<  >によって囲まれるタグが視覚的にテクストなどがどのように配置されるか、他のどのファイルとリンクされるかといった、いわばテクスト外の情報を指定します。HTMLはインターネットを構想する際に、WWW上でのファイルをみるソフトウェア(つまりブラウザ)の開発者が集まって作り上げられ、現在も次々と新たな機能が加えられつつあります。現在もっともよく使われているInternet ExplorerやNetscape Navigatorなどのブラウザは、テクストファイルとして書かれたHTMLを解釈し、デザインされたように表示するものですが、結局は、ユーザ・インターフェースとしてのブラウザが、ハイパーテクストをわれわれに(多くの場合無意識のうちに)浸透させる働きを、今後も続けていくことでしょう。現在のわれわれにとって、ハイパーテクストとは何か、ということがわからなくても、インターネット上でブラウジングを行うことは簡単ですから、このようにして「ハイパーテクスト」的な感覚を広めていく標準的な形式ととりあえずはなるでしょう。

そのほかにも、個々のアプリケーションの文書形式で使われるHTMLではないハイパーテクストがあり得ます。私自身、最近好んでそうしているのですが、Wordや関連のアプリケーションのファイルを相互にリンクして、研究の資料として活用しています。

その際HTMLをもちいない理由はいくつかあります。たとえば、ワープロの機能の方がはるかに豊富であり、融通が利くということ、書くときにいちいちテクスト外部のこと(つまりタグ)を考えていたのでは、内容に集中できないということ(もちろん、ワープロ的に使えるソフトもありますが)、また特に私のようにドイツ語などと日本語を混在させた文章を書くことは、単一のコード(Shift JISなどの)ではできないということ、等です。それはともかくとして、こういった手段などによって、現在、一般のアプリケーションにおいても、ますますハイパーテクスト化が進んでいるということを指摘することができるでしょう。

ハイパーテクストとテクスト

以上、ハイパーテクストの展開を考える上でおそらく欠かすことができないであろういくつかの事項について、大まかに見渡してきました。そのためにとりあえず、ハイパーテクストとはわれわれがインターネット上で見ることのできるような、相互に網の目のようにリンクされたテクストのシステムである、と暫定的な説明を与えてきたのですが、ハイパーテクストとはいったいどのようなものなのか、ここでもう少しくわしく見ていくことにしましょう。

ネルソンが構想していた「ザナドゥ」というハイパーテクストのシステムは、実は、現在WWW上でふつうに用いられているハイパーテクストのシステムとは、かなり異なったものといえますが(この両者がどのような関係にあるかについては、後で取り上げます)、もっとも根本的なハイパーテクストの規定としては、テッド・ネルソンの次の言葉は、現在用いられているようなハイパーテクストのシステムに関しても当てはまるものと言えるでしょう。

私の言う「ハイパーテクスト」とは、順序通りに書かなくてもよい文章、つまり一つの文章がいくつかに分かれていて、対話的な画面上で読者が読みたいところを自由に選択できるようなものである。一般に理解されているように、ハイパーテクストとは、いくつかのちがった道筋を読者に提供するために「リンク」された文章が並んだものなのである。[註6]

とりあえずこの言葉から理解する限り、ハイパーテクストを成り立たせている最低限の要件として、

  1. 複数のテクスト
  2. 順番がない(自由に順序を選択できる)
  3. 相互にリンクされている

という3点をあげることができるでしょうか。


</head><body bgcolor="#ffffff" id="readabilityBody" > <p> <br/><b><span>農業経済研究のためのウエブ・サイト紹介</span></b></p> <hr/><p>0 はじめに</p>

2012年4月12日木曜日

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 開催概要 | お申し込み方法 | 内容 | スケジュール | お問い合わせ 

日時 2012年2月3日 金曜日 14時30分~17時0分(受付開始 14時0分~)
会場 日本マイクロソフト株式会社 九州支店 セミナールーム
福岡市博多区上川端12-20 ふくぎん博多ビル10階

地図(日本マイクロソフト株式会社ホームページ)

2012年4月11日水曜日

脳の仕組みと脳内物質


1、脳の仕組み
心の宝石かぜ手帳に戻る⇒

図をクリックするとさらに詳しく!
脳が「呼び起こす」こころ、考える知性と感じる知性

私たちの脳の中には、それぞれの個別のこころを呼び起こす三つの脳があり、それぞれが互いに交錯したり、葛藤したりしながら複雑多岐な感情を引き起こしています。
●理性的、理論的なこころ=頭の知性をつかさどる大脳新皮質というところで作り出されます。
●感じるこころ。喜びとか悲しみといった人間的なこころ(feeling)や、例えば性欲などの本能的な欲求に根ざした感情(emotion)=これは大脳の周辺部にある大脳辺緑系の古皮質というところで呼び起こされます。個々で呼び起こされる感情は、いつもなんらかの行動をはらんでいるため、特に情動という言い方をして感情(feelin g)と区別しています。
●本能的な行動に根ざしたこころ=大脳辺緑系の旧皮質というところで呼び出されます。自分の縄張りや安全の感覚、生活パターンや習性や日常動作などの本能的な行動に根ざしたものです。
☆私たちの脳はこの三つの脳が一体となっていることを理解する必要があります。
☆私たちは、外部からの刺激に対して、いつも頭で考えて行動を決めていると思い込んでいます。ところが、得体の知れないものを感じたり、見たりしたとき、不安や恐怖のあまり反射的に身構えたり、その場から全力疾走で逃げ出そうという衝動に駆られることが少なくありません。頭で考えて正体を認知するのは、その次です。恐怖や不安は、いつも行動をはらんでいます。それが情動です。
☆情動には、恐怖や不� ��のほかに、快感、不快感、怒りなどがあります。

■本能的な欲求こそが、私たちを仕事や遊びに駆り立てる意欲の源にほかなりません。まさに気力、活力の源なのです。また、恋愛や結婚、性愛の源でもあります。情動は生きていく上で基本的に必要な欲求に根ざしているものだけに、喜びや悲しみといった人間的な感情を圧倒して、その人を衝動的な行動へと突き動かしてしまいます。
このような感情の爆発は、神経がハイジャックされるために起こります。大脳辺緑系の一部が緊急事態を宣言し、脳全体を制圧してしまうのです。辺緑脳によるハイジャックは瞬間的に、思考をつかさどる大脳新皮質が働きはじめるよりも一瞬早く発生します。そのため、大脳新皮質は事の是非を判断するどころか、全体の状況を把握する暇� �えなく、こうしたハイジャックが終わった後に本人にも何が起こったのかよく分からないというのが特徴的です。

●人間の心は言葉という形とは違います。扁桃核の言葉にならない情動こそ心の本質です。人間の心と心が通じるとは、この扁桃核がもっているその人の個性あるいは本質に共感することです。それは言葉としての共感ではなく、情動ととしての共感です。大脳新皮質からでる言葉は知識としての言葉であり、心がこもっているという理解は扁桃核の感覚が共感することです。それはその人の体全体から相手に伝わるものです。言葉としての形としてではなく、表情やまたは言葉にならぬ雰囲気や「霊」と表現できるような、現代的表現では空気感といったもので伝わるものです。

大脳新皮質の知的心は扁桃 核や大脳辺緑系の情動を制御し、感情の暴走を止め、理性的な行動を取らせ、物質的現実的な利益をもたらします。しかし、それは心が通じるという、人間の心の本能欲求を満たすものではありません。また愛情が伝わるものでもありません。しかし、大脳新皮質のコミュニケーションは実際的なことや、物質的な仕事に関して、円滑に処理され、仕事をするために大切なことです。ここに扁桃核や大脳辺緑系の言葉によらない情動の情報の伝達や共感、共有が加わることで、その人間関係の質とその深さはより高く深いものとなります。そしてそれが文化の広さ大きさ深さとなります。そしてそれが社会のなかでどれだけ互いに共有できるかで社会の文化基準や、社会感情、環境の深さ広さとなります。つまり、大脳新皮質、辺緑系、扁� ��核それぞれの関連性と相関性がその人の人格の広さ深さとなります。そしてそれを訓練し、成長させ学習することが可能です。それは大脳新皮質の情報を言語に変換して記憶する機能が大役を果たします。扁桃核の言葉にならない情動の情報を言葉に変換して認識し、それを言葉によって制御し、そこから得た感情情報を辺緑系や扁桃核に再入力し、情動記憶をより肯定的プラス反応として記憶庫に入れ替えることができます。それは認知療法とも言えるものですが、誰でも簡単に行えるセルフサポートです。特に心の病を抱える人も、よくその仕組みを理解することで、自分を圧倒してしまう恐れや不安という情動を、言葉で分解し、それに肯定的な言葉をプラスして変性させ、より行動的積極的情動反応をもたらす情動記憶として扁� �核や大脳辺緑系に記憶されます。
具体的には、言葉にならない、意味不明の不安感、それを言葉に置き換えてみて、パズルをはずすようにばらばらにしてみます。そしてそれにそれを肯定的な思考に換える言葉をつけるのです。「明日が不安だ!」「明日は不安だが、今日に意識を集中させ、今日を生きよう」というふうにです。その時、参考にできる図書がたくさんあります。たとえば聖書もそれにあたります。


例え:、「その不安はどこからくるのか?」その源を突き止めます。それが孤独になる不安だとしたら、そこに大脳新皮質に学習によって記憶した、『だれもが孤独である。しかし誰もが誰かを必要とし、あなたの隣人も心の奥底では孤独であり、共感できる人を求めている。それは人間の顔の表情というものによってごまかされてはいけない、それはあなたが直観によってあなたの判断で勝手に決め付けていることだから。一言言葉をかけてみよう、孤独なのはあなただけでなく、多くの人が孤独なのだから。幸せは幸せを他に与えることから来る』このような言葉をその意味のない言葉にならない孤独感と不安感に組み込むのです。そしてそれは人の表情によって、いつも勘違いをしている自分の考え方にあるという答えに 導き、『自分の情動は真実と違っている』という結果に言葉として導き、それを『最初の他の人の印象を言葉や表情でなく、誰しもが孤独だ・・・だから愛を与えよう』という情動の印象に置き換えて、それを言葉としてではなく、感覚として辺緑系に記憶し、扁桃核の記憶庫に記録します。
実際にそのような状況に出くわしたとき、それまでなら相手の表情からすぐに自分が孤独感や不安感を抱いたのに、その学習により、孤独感や不安感の情動が出てくる前に、(新しく記憶した、その人の表情や言葉の情報によって反射的に発生する情動の変わりに)その人に幸せにしてあげたい、愛を注ぎたいという情動が先に出てくるようになります。それが認知療法です。

1、大脳新皮質
は巨大な記憶装置です。耳や目、鼻、皮膚といった感覚器官を通じて得た情報を記録して保存しています。また、この記憶を検索することによって、外部から入った情報がどういうものであるかを総合して理解します。同時に、自分の内部から湧き上がってきた感情も検索して、その感情を理解することもしています。

右脳と左脳:大脳新皮質は、左側の左半球と、右側の右半球に分かれています。
○目から入ってくる「像」の情報=右半球 
右脳に記憶されるのは直感的な記憶です。ものごとの全体をイメージとして把握したものが記憶されます。
○音やことばの情報は=左半球
左脳は言語やそれに支えられた論理といったものを記� �していて、外部から入ってきた情報を論理的に考え、結論をだすことで頭というと左脳を指すことが多い。
●この左右二つの脳は、左右を結ぶ2億個以上の神経組織が集まった脳梁を通じて、お互いにダイレクトにコミュニケーションをとることもあります。この場合、右脳は言葉によらないデータを送り、左脳はそれを言葉として処理します。

☆右脳型は「臆病」、左脳型は「楽天的」
何かを考え事をしているときの、あなた自身の姿を思い浮かべてください。ポイントは目の動きです。

考え事をしているとき、あなたの目は左を向いていますか、それとも右を向いていますか?》
これによってあなたの性格の基本的なことがわかります。
○私たちの大脳は右� �と左脳とに分かれいますが、右脳が興奮(活性化)しているときは目は左に働き、左脳が興奮(活性化)しているときは目は右に動きます。手に左利きと右利きがあるのと同じように、何か考え事をしているときに目を右上方に向けている人は左脳の活動が活発で、左上方に向けている人は、右脳の活動が活発というわけです。
○大脳新皮質には、大脳辺緑系が呼び起こす情動をコントロールする部分があります。前頭前野という部分で、ここも左右に別れています。


参考文献
○ウィスコンシン大学の心理学者リチャード・ディビットソンによれば、前頭前野の右側より左側の方が活発に動いている人は陽気な気質で、ものごとを楽天的にとらえ、人生を大いにエンジョイできます。一方、前頭前野の右側の方が活発に働いている人はネガティブでブルーな気分に陥りやい陰気な気質で、トラブルに直面すると動揺しやすいといいます。

何かを考えているとき、目が左に動く人は神経過敏な内向性の性格。こういうタイプの人は幼児期に過保護・過干渉・過支配に育てられてきた傾向があるために、恐怖心や不安を克服するチャンスを持たないまま大人になっているケースが多いです。こういった性格の人との距離を縮めるためには、できるかぎり相手の立 場に立ってものごとを考え、相手の立場に立った言動をすることがポイントです。少しでもこちらの意見を押し付けたり、支配の気配を見せたら、たちまち緊張して身もこころも閉ざしてしまうからです。
またあなた自身が過敏で内向的な性格だとすれば、自分は情動に左右されやすい性格だということをまず自覚することが大切になります。

つまり右脳の活動が活発な人は「内向的」で、不安を内側に閉じ込める傾向が強く、何事にも過敏で心身症的な症状を訴えることも多いという傾向があるというのです。
・何かを考えているとき右を向く人は数字に強く、左を向く人は人文学的分野に興味を抱く。
・右を向く人は正確で首尾一貫するようなことがらが得意で、左を向く人は自由でイメージ的なことが得意。
・右� ��向く人は、葛藤に対して積極的に行動で対処し、左を向く人は、葛藤に対して内側にこもりがちで、しばしば心身症の症状を示して、自分を守ろうとする傾向がある。
・右を向く人は、情動や情動行動を起こすことが少なく、左を向く人は嫌悪や恐怖といった情動行動を起こすことが多い。
・右を向く人は、独断的な態度が強い脅迫的人格型で、左を向く人は主観的経験と感情に集中する傾向があるヒステリー性人格型。
・右を向く人は、幸福感のようなプラスの感情や興奮で、より頻繁に眼球を右へ動かし、左を向く人は、情動的な疑問、恐怖、ストレス状況に反応して眼球を左側に動かすことが多い。

○脅迫型とヒステリー型
・脅迫型は、自分を妨害する「感情」を抑圧する強い傾向があり、ヒステ リー型は、自分を妨害するような「考え」を抑圧する強い傾向がある。
・脅迫型は、観念的な方法ですべてのことを処理する傾向がある一方、ヒステリー型は、情動面が不安定。
・脅迫型は、論理的、演算的な方法で問題を解決しようとし、ヒステリー型は、具体的な刺激に結びついた方法で問題を解決する傾向がある。

2012年4月9日月曜日

ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション よくある質問


  • 「つづきから」を選び、それまで使っていたナビとは違うナビを選んだ場合、データはどうなるのですか?
  • ナビデータチップを購入したいのですが
  • 「Sライセンス」って何ですか?
  • 「Gライセンス」って何ですか?
  • バトルチップゲートを使ったときに、スロットインしたチップとは違う別のチップが使われることがあるのですが?
  • 通路の端や曲がり角の床に草が生えていたり、電気が流れていますが、あれは何ですか?
  • インターネット内の炎や岩、竜巻などの障害物をどける能力を持ったナビを教えてください
  • 選べるナビが増えないのですが?
  • 「そげきくんれん」のコツはありますか?
  • インターネット8やインターネット9に見えない通路がありました
  • 土曜日のインターネット2にいるガッツマンに、ガッツマンで勝負を仕掛けたらアクアマンが対戦相手になりました
  • カオスエリア2の扉にある「100と90のSのかけら」とは何ですか?

「つづきから」を選び、それまで使っていたナビとは違うナビを選んだ場合、データはどうなるのですか?

2012年4月8日日曜日

医学書院/書籍・電子メディア/APA論文作成マニュアル


まえがき(Gary R. VandenBos)/はじめに(Mary Lynn Skutley / Gary R. VandenBos)/

まえがき
 アメリカ心理学会(American Psychological Association,以下APA)が発行する学術論文作成マニュアルは,1929年にある学術誌に掲載された短い報告記事に始まる。それから今日まで本書『APA 論文作成マニュアル』(Publication Manual of the American Psychological Association )は一貫した態度で,研究成果を学術誌に発表する際に必要な,妥当かつ厳格な基準を定め,学術研究推進の一端を担ってきた。
 この1929年の報告記事では,国立学術研究会議(National Research Council)の後援で参集した心理学・人類学の専門家,および学術誌の編集担当者らによって,学術論文の執筆に必要な手引き,すなわち,読み手が理解しやすい論文を書くための注意すべき点を簡潔にまとめたガイドラインが示された。それ以来,新たな学問的発見や科学的知見がより多くの研究者の間で共有されることをめざして,この論文スタイルについてのガイドラインを改定し拡充する努力は,心理学のみならず,社会科学,行動科学の研究者にも受け継がれてきた。
 論文スタイルを統一することにより,たとえば,数ある論文のなかから研究に必要なテーマや発見に関連する論文を短時間で選べることや,枝葉末節の部分に悩まされることなく真に大切な情報を過不足なく示すことができるなど,さまざまな効果が期待できる。また,量的分析の結果から重要な点を明らかにしたり,分析結果の提示にもっとも適した種類の図を選び出す場合にも有効であり,研究手法を詳細に検討した内容の報告や,研究参加者1人ひとりについての正確かつ偏見のない記述の際にも役に立つ。さらに,参考文献を記載する際の正しい句読点の打ち方や,文中での数字の正確な使い方などにも迷うことがなくなる。このような点は「ルール」として明示され,それに従うことで明晰な文章表現が可能となり,その結� ��,執筆者は論文の形式面よりも内容面に知的なエネルギーを集中することができるようになる。
 今日,APAが発行する学術誌,書籍,そして電子データベースは,すべてAPA方式の論文スタイルが定めるルールに準拠している。私がAPAの出版部門の代表を務める間に,APA発行の学術誌の総ページ数は年間17,700ページから37,000ページへと大幅に増え,APA発行の書籍も12冊から1,214冊を超えるまでに成長した。また,160巻からなる心理療法の訓練用ビデオも出されている。1つだった電子データベースも5つに増え,アブストラクト,書籍,学術誌,レビュー,さらに,公的機関の報告書といった非売品の文献までも即座に検索することが可能になった。こういった大量の学術情報は本書に示された論文スタイルのルールに従っており,本書は『APA心理学辞典』(APA Dictionary of Psychology ),『心理学百科事典』(Encyclopedia of Psychology )とともに心理学の発展に重要な役割を果たしている。
 そして,本書は心理学の専門家だけでなく,教育学,社会福祉学,看護学,経営学,そして,行動科学,社会科学の諸分野を専攻する多くの学生や研究者に広く使用されており,また,本書に示された論文作成の基準は,英語のみならず,スペイン語,ポルトガル語,韓国語,中国語などの多くの言語にも適用されている。今回の改訂で中心となった検討課題は,インターネットをはじめとするさまざまな技術革新に,学術研究がどのように影響されてきたかという点であった。すなわち,テクノロジーの進歩による,研究の構想,研究の実施,そして研究成果の利用方法などの変わりようである。その変化を明らかにし,論文スタイルのルールに組み込んでいくことが,今回の改訂の主要な目的である。APA発行の他のレファレンス� �ともに,学術論文を作成する際に本書がお役に立つことを願う次第である。
 
 Gary R. VandenBos, PhD
 Publisher, American Psychological Association

2012年4月7日土曜日

How To Become A Ethical Hacker And What Are The Hacker's Attitude


The Hacker Attitude Hackers solve problems and build things, and they believe in freedom and voluntary mutual help. To be accepted as a hacker, you have to behave as though you have this kind of attitude yourself. And to behave as though you have the attitude, you have to really believe the attitude.
But if you think of cultivating hacker attitudes as just a way to gain acceptance in the culture, you'll miss the point. Becoming the kind of person who believes these things is important for you — for helping you learn and keeping you motivated. As with all creative arts, the most effective way to become a master is to imitate the mind-set of masters — not just intellectually but emotionally as well. So, if you want to be a hacker, repeat the following things until you believe them:

1. The world is full of fascinating problems waiting to be solved.

Being a hacker is lots of fun, but it's a kind of fun that takes lots of effort. The effort takes motivation. Successful athletes get their motivation from a kind of physical delight in making their bodies perform, in pushing themselves past their own physical limits. Similarly, to be a hacker you have to get a basic thrill from solving problems, sharpening your skills, and exercising your intelligence.
If you aren't the kind of person that feels this way naturally, you'll need to become one in order to make it as a hacker. Otherwise you'll find your hacking energy is sapped by distractions like sex, money, and social approval. (You also have to develop a kind of faith in your own learning capacity — a belief that even though you may not know all of what you need to solve a problem, if you tackle just a piece of it and learn from that, you'll learn enough to solve the next piece — and so on, until you're done.)

2. Nobody should ever have to solve a problem twice.

Creative brains are a valuable, limited resource. They shouldn't be wasted on re-inventing the wheel when there are so many fascinating new problems waiting out there.
To behave like a hacker, you have to believe that the thinking time of other hackers is precious — so much so that it's almost a moral duty for you to share information, solve problems and then give the solutions away just so other hackers can solve new problems instead of having to perpetually re-address old ones. (You don't have to believe that you're obligated to give all your creative product away, though the hackers that do are the ones that get most respect from other hackers. It's consistent with hacker values to sell enough of it to keep you in food and rent and computers. It's consistent to use your hacking skills to support a family or even get rich, as long as you don't forget you're a hacker while you're doing it.)

2012年4月5日木曜日

用語の解説


用語の解説

風衝地 | マルハナバチと植物の関係 | 異型花柱性 | 雌雄異熟性


風衝地(ふうしょうち)

 高山植物の生育場所は、おおまかに「風衝地」と「雪田」に分けられます。風衝地は山頂や稜線付近など、強風のために冬季の雪が吹き飛ばされて積雪のない場所です。冬の気温は氷点下20℃を下回ることもしばしばあります。風衝地では冬に土壌が凍結し、著しい低温にさらされる苛酷な環境です。植物は春早くから成長を始めることができますが、霜害の危険を伴います。

 一方、冬の風下にあたる南東向き斜面や窪(くぼ)地には大量の雪が積もります。約50cm 以上の雪が積もると、断熱効果のために土壌の凍結は起きません。雪によって低温から保護されるのです(かまくらの中が暖かいと感じるのと一緒)。こうした場所が雪田になります。植物は積雪期には保護されますが、雪解けが遅いために生育期間がとても短く、急いで繁殖しないといけません。

 高山植物は、このような寒冷環境か生育期間の制約かという選択肢の中で、それぞれの環境に適応しているのです。高山帯では、風衝地と雪田がモザイク状に分布しています。

2012年4月2日月曜日

フェイスブックでイベントを運営する方法 │ Facebook Guide


  • 2011年7月28日

 SNSは本当に私たちを社会的にしてくれているの?結局私たちはコンピューターの前に座っているだけじゃないの?こんな疑問を持つ人はいないだろうか。インターネット最大手のSNSであるフェイスブックは、毎月300万件のイベントのホスト役を買っている。しかもこれらのイベントは、友人同士の小規模の集まりから、会社の親睦会や大規模な政治的抗議にまで及ぶオフラインのイベントなのだ。


 イベント告知したいとき、以前であれば、親しい仲間や友人を招待するつもりしかなくても、一人一人に電話をかけ、招待メールを送り、返信をお願いし、ビラ作成に時間を取られて、けっこうたいへんな作業をしていた。だけどフェイスブックなら、すぐにイベント予定表を作成できて、人を招待できて、あとは(それを許可する設定にしていれば)ネットワークを使ってイベント告知が次々と広がっていくのを眺めるだけだ。というわけで、フェイスブックでイベント運営を成功させる方法をお教えしよう。

イベント予定表を作成する

 フェイスブックでイベントを運営するアプリは初期設定でインストールされていて、削除できないので、誰だってそれを使える。通常、お気に入りアプリをまだ編集してなくても、フェイスブックにログインしている間、イベントアプリのアイコンはナビゲーションバーの一番下に出てくる。でもイベントアプリを見つける一番いい方法は、フェイスブックの右上隅にあるサーチボックスで「イベント」を検索することだ。


 イベントページには、招待された(あるいは招待している)近日予定のイベント、友人が参加するイベント、過去のイベント、友人の誕生日のリストが載っている。イベントを開始したいなら、「イベントを作成」ボタンをクリックしよう。